オーナーの声

「集い」を楽しみ、
露天風呂で生き返る
山小屋の暮らし。

西岡さんご夫妻

満天の星が眺められるというデッキテラス。深呼吸したくなるほどおいしい風が麓から吹き上がってくる。
西岡さんご夫婦が建てた二つの山小屋での暮らし。そこには、驚くほど刺激的な毎日が広がっていた。

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【山小屋「風に吹かれて亭」】
テラスにて

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ーここだけ時の流れ方が違うようなテラスですね。

夫:そう、ここで風に吹かれているのが一番好きなんです。標高800メートル、雲が近いでしょう。このテラスにみんなで寝そべって流星群のとぶ時や満天の星を見上げるのは、本当に感動しますよ。

ー野鳥のさえずりも絶え間なく聞こえますね。

夫:おーい、おーい、と呼べば、野鳥たちが集まってくるんですよ。懐いた野鳥たちは、テラスの柱に設置した巣箱から巣立ったヒナ達を連れて挨拶をしにきたり。野鳥と人とが、こんなに仲良くなれるのかと思いますね。山雀(ヤマガラ)四十雀(シジュウカラ)五十雀(ゴジュウカラ)などのガラ一族もたくさん来ます。猪、鹿テン達も先住民の動物の天国に人間がおじゃましているだけだと感じます。

妻:いちばん懐いた山雀は、幼鳥のときチーチーと泣くのでチーと名付けたんですが、友達になって5年くらいの寒い日に主人の手のひらに止まって、30分ぐらい見つめ合って何かを話している。信じられないお別れの光景でした。森の鹿たちとも仲良くなるし、この人は、ほんとうは動物なんじゃないかと思うくらい(笑)

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ーこの山小屋には「風に吹かれ亭」という看板があります。

夫:もともと、この場所より上の方に第一の山小屋があって、ここは第二の山小屋なんです。ひょんなことから、友人からこの土地を譲ってもらいましてね。最初は薄暗い鬱蒼とした林だったんですが、1年もかかって藪や木々を払うと、高原の裾野から吹き上がる「風の通り道」が現れました。ああ、気持ちいいなぁと。青春時代に流行って好きだったボブ・ディランの名曲『風に吹かれて』からヒントをもらい「風に吹かれ亭」亭主西岡…の名刺を作りました。看板はボブディランがノーベル文学賞をもらった年、由緒正しき亭?と慌てて小学生以来の筆をとり、自分達で造り上げたものです。

妻:この第二の山小屋は、最初は主人が、お客さんたちと過ごす宴会場の予定だったんです。

夫:30段の階段をのぼった所が玄関の第一の山小屋には、親戚、同窓生、元会社の同僚、友だちがたくさん来てくれました。増える一方の山小屋のお客さんと宴会ができる場所が欲しくなって。建物も足の不自由な人・弱い人達も来れるようにとバリアフリーにしたんですが、定年後第一の山小屋に引っ越す予定が年老いた時、自分達の為にと急遽こちらに変更し私達の〝終の棲家〟となりました。もともと計画性がない性格ですからね(笑)

【キャンピングカーを買うか、別荘を建てるか】
テラスにて

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ー二つの山小屋を建てた理由は?

夫:たまたま両親が30年前に買っていた分譲の別荘地が100坪あり、家も建てずそのままになっていた土地をもらったんです。仕事で県外を転々として、家とか土地とかを所有したことがなかった私は、嬉しくてしょうがなかったんです。勤めていた時は、山小屋はまだ住まいではなく、お気に入りの隠れ家でした。コツコツと自分の手でも草木を払い、開墾することもありました。
最初は、小さな小屋でも建てようと思っていたのですが、やっぱりみんなで雑魚寝ができるくらいの山小屋を建てようと妄想が膨らみましてね。第一号の山小屋「なんじゃもんじゃ亭」を建てることになりました。その後友人から買った土地に建てた第二号の「風に吹かれ亭」に、今住んでいるわけです。

妻:主人の定年退職後は、キャンピングカーで日本中を旅しようかと思ったんですが、霧島の山小屋なら人が来てくれる。転勤の多い仕事で、全国を転々として、そのたびに(私の運転)家族で露天風呂巡りををしました。その転勤先で、全国各地に友だちができ、その人達が、この霧島に遊びにきてくれます。

夫:人と交流の場が欲しいと思って建てたら、動物まで友だちになってくれました。

【森の小さな図書館】
図書館にて

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ーかわいらしい図書館ですね。

夫:テレビ局でプロデューサーをしていた知人が、読書三昧に生きてこられたんです。彼の本を収蔵する為同じ敷地内に建てた小屋が、森の小さな図書館です。本を借りにくる知人や見知らぬお客さんも少しずつ増えてきましてね。この図書館ができたおかげで、新しい出会いを楽しんでます。

【第一の山小屋】
なんじゃもんじゃ亭にて

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ー天井が高くて素敵な山小屋ですね。

夫:第一の山小屋「なんじゃもんじゃ亭」は壁まで板張りの全木造です。子供たちが大好きな屋根裏部屋からは、遠く桜島や錦江湾、開門岳までが眺められます。

妻:天気のいい日は空中に突き出したテラスデッキで朝食をとります。さわやかな自然のビュッフェで開放感たっぷりなんですよ。

夫:この土地の斜面をユンボで切り開いて平地にしてもらうときに、そこから2つに割れた大きな岩が現れたんです。何か、神々しくてね。その二つの岩を利用して露天風呂ができました。誰が来ても自慢できる、山小屋一番の宝物になりました。この岩に挟まれている湯船のせいか、多少疲れがあったり、体調が悪くても、たちどころに治ってしまう。友人たちは、霊験あらたかなパワースポットって呼んでます。

【別荘地の山小屋で暮らすということ】
テラスにて

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ー70歳半ばのお年には見えない。お二人ともほんとうに血色がいい。

妻:ここは空気と水がいいからでしょうね。水をもらって帰る人が、顔の肌、色がよくなってきたといいますね。温泉も好きな時に入れるし、長生きできる条件が揃っていると思います。水道代も安いんですよ。

ー湯口からトロトロと流れ出る場の音も、風情がありますね。

夫:単純硫黄泉のかけ流しの露天風呂ですので。1日4回くらい入ります。山小屋暮らしは、街中の暮らしよりも何かと肉体労働が多いものですが、この温泉に入ると、筋肉痛とも縁がなくなったみたいです。

妻:冬は寒いけれど、何杯も掛け湯をしてさっと温泉に飛び込みます。私も1日に4回くらい。何がなくとも、温泉があれば極楽です。霧島に来たついでにふらっと露天風呂に入りに来てくれる人が結構いるのは楽しいですよ。

夫:春になると、山桜の真っ白い花びらが湯船に浮かんで、天然の桜湯。湯に浸かりながら、桜島も見えます。もう、この世のものとは思えないほどの美しさでね。

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ー山の暮らしで病気で倒れたらと心配されませんか?

夫:現実に、妻が具合がくなって救急車で運ばれたことがあり、実際に心配もしました。しかし、隼人には医療センターがありますし。駄目な時は、どこにいてもダメだからと、ますます山に住む覚悟ができたんです。万が一のことだけを心配して、便利な都会に住むことはやめました。

妻:それより、毎日の自然の中での暮らしと温泉浴は、何者にも代え難いです。近くにはスーパーもコンビニ地場産販売所もありますし。街中に住んでいたら、こんなに人は訪ねてくれませんから。

ーほんとうに生き生きと暮らしてらっしゃいますね。

妻:安心して暮らせるからでしょうね。これだけの管理が行き届いている別荘地はないと思いますよ。台風になれば見回りをしてくますし、温泉のトラブルでも何かあったらきてくれます。

夫:とにかく自然が豊か。ヤブツバキの大樹は、おびただしい真紅の花をつけて見事です。テラスデッキの下はキノコ畑。大きな椎茸やナメコが収穫できて、これがたまらなくおいしいんです。山の暮らしは、なんでも自分でやるので、かえって生活のメリハリがつくんですよ。結果として、近隣や街の生活も楽しめるようになりました。第二の人生というより、これが第一の人生ではないかと思えるくらい毎日が充実してます。

人生のごほうびに手に入れた
「趣味」の楽園。

三浦さんご夫妻

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